《MUMEI》

「なぁ白兎‥」

「はい?」

「何で黒兎はあんなに嫌がるん‥?」

「嫌がっている訳では無いですよ(苦笑)。只──」

「ただ?」

「お嬢様の事が心配なんです」

「ウチのコトが‥心配‥?」

何でやろ‥。
「お嬢様が、その子猫と暮らしたいとおっしゃるのなら、私は反対はしません。ですが、1つだけ聞かせて下さい」

「何?」

「お嬢様は、その子猫を心から愛してあげる事が出来ますか」

「ぇ‥?」

「何があっても、その心は変わらないと約束して頂けるなら──黒兎も納得すると思います」

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