《MUMEI》
二人の告白
『フ…?…アッ…』


絡みついてくる也祐の舌。

俺は、今までとは違うそのキスに、頭が真っ白になっていた。


されるがままになっていた俺の口からは、唾液が溢れ落ちていた。


也祐の唇がようやく離れた。


『…ア…な、』


名前を呼びたくても、俺はうまく喋れなくなっていた。


『可愛いよ、祐也』


『ンッ…』


也祐に首筋に吸い付かれ、俺の体が震えた。


『…私の事を、嫌わないでおくれ』


跡が残る程、強く吸い付いた後、也祐がポツリと言った。


『何言ってるんだ!?』


俺は、也祐の首に両腕を巻き付けた。


本当は抱き締めてやりたかったが、俺では無理だったから。


『俺が也祐を嫌うなんて、あるわけ無いだろ!

俺は、也祐が好きなんだぞ!』


『祐也…』


也祐は俺を包み込むように抱き締めた。


その体は小さく震えていた。


『泣いてんのか? 也祐』


俺からは也祐の顔は見えなかった。


『嬉しくて、泣いてるんだよ。私は、きっと祐也に会うために生まれて来たんだ』


『それなら、俺だってそうだよ』


そして、俺は也祐に抱かれながら、也祐のベッドに移動した。

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