《MUMEI》 千秋様……僕、千秋様と少しくらいは気持ちが通じ合えてましたか? 「 …………明石君」 あれ……天国かな此処……、天使様が…… 「 あれ? 新井田さん……じゃあ学校?」 「此処は氷室の離れだよ。」 今日の新井田さん白衣じゃない……。 「ちあきさまは……?」 「千秋さんは此処でお休みになられてますよ。解毒しきれてないのでまだ体調が優れないのです。」 解毒…… 口に広がった苦味はそれだったのか。 「あの、僕……」 「大丈夫ですよ。明石君が何も知らないことは私がよぉく知ってます。 もう少しお休みなさい。」 新井田さんの掌が瞼を下ろす。 千秋様の掌もこんなあったかいかんじだった……と思う。 前へ |次へ |
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