《MUMEI》
同じになりたい
『可愛いよ、祐也』

『アッ…ハァ……』


四つん這いになっている俺の腰を掴んで、也祐は腰を激しく動かしてきた。


『ンッ…』

『祐也も、そろそろ…だね』


也祐が片手を腰からスルリと滑らせ…


『アッ…』


俺の性器をキュッと握った。


『ダメ…』

『大丈夫、…出しなさい』

也祐が腰の動きと一緒に手も素早く動かした。


『アッ!』


俺は、也祐の手の平に、自分の精液を吐き出し


也祐は、俺の中でビクンと震えた。


也祐は毎回きちんとゴムをつけていたので、俺は行為後困る事は無かった。


『良かったよ…』


体の力が抜けて、うつ伏せになった俺の背中に也祐が唇を当てた。


『なぁー、也祐…』

『何だい?』


十二歳になった俺には、ある悩み事があった。


『俺、いつ也祐みたいになれる?』


俺は、自分の体とはあまりにも違う也祐の裸を見つめた。


『祐也は、ずっとこのままで…可愛い祐也でいてくれて構わないよ』


そう言って、也祐は体毛の無い、俺の全身を優しく撫でた。


『でも、俺、也祐と同じに…』


『ならなくていい!』


俺は、初めて聞く也祐の怒鳴り声に驚いた。

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