《MUMEI》 高総体準決勝。 赤城北高校対秀皇大附属高校。 「お願いします!!」 試合開始。 「1本行くぞ!!」 「おぅ!!」 ボールは秀皇。 「サイドオッケー!!」 「45オッケー!!」 「ポスト入るぞ!!」 「…センターオッケー!!」 翔太は、 秀皇のセンターを知っていた。 (麻倉… まためんどくさい奴が相手だな…) 秀皇大附属高校センター。 麻倉健二。 基礎能力を始めとして、 パスセンス、シュート力、 様々な能力に長けていた。 しかし、彼の一番の武器は、 「…え? あの人何で…?」 「気付いたか椎名? あのセンターは…」 (何で両手に両面テープ巻いてんだ!?) 「両利きだ。」 … 「ナイッシュー!!」 麻倉のロングが決まる。 「ちっ…」 両利きということは、 どちらの手でも投げられるということだ。 さらに、 どのポジションでもこなすことができる。 移動型のフォーメーションを中心とし、 ポジションを変えて攻めてくる秀皇。 そしてその攻撃の要は、 麻倉智樹。 (さて… どうやって抑えるか…) 前へ |次へ |
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