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《MUMEI》 (まぁ… いいか…) 翔太は… 流れを掴みたかった。 最初のプレーは流れを掴む上で重要といえる。 そういった意味で翔太は相手の度肝を抜くようなプレーを仕掛けたかった。 しかし、1、5ディフェンスにより攻撃パターンを制限され、 思うようにはいかなかった。 (ま、得点できたからいいか。) ｢1本行くぞ!!｣ ｢おぅ!!｣ 秀皇ボール。 麻倉は右45にパス。 その間に左45と麻倉のクロス。 (ノーボールかぃ!!) ｢ロングだ!!｣ 左45のロングシュート。 ｢…｣ (俺のとこ来るとはな…) 猪狩が前に出る。 ｢ガンｯ!!｣ ｢ピー!!｣ (どっちだ!?) 審判の笛が鳴る。 ｢ディフェンスだ!!｣ 猪狩のファールだった。 ｢は!? どこがファールだ!?｣ ｢辞めろ猪狩!!｣ 審判にクレームをつける猪狩。 止める翔太。 猪狩のディフェンスは、 オフェンスとの衝突の瞬間、 腕に強く当たっていた。 シューターの腕を掴むというのは、間違いではない。 しかし、前に飛び出した瞬間腕にぶつかってしまっていたのだ。 これは… 猪狩のディフェンスにビビり、 突破の力を無くしたオフェンスがもたらした結果だったが、 猪狩のファール。 ｢いちいちキレんな。｣ ｢ちっ!!｣ 前へ |次へ |
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