《MUMEI》

有り得ないと謂えば有り得ない。



私はバイト帰りセーラー服を靡かせ、寒さに身を縮こませ、自転車を押していた。



薄い紫紺の雲が空を早く駆け巡る夜。
橙色の外灯に照らされて

まるで
スポットライトのよう、


白い、
夢に迄見れそうな


     小指。



「…………素敵。」

うっとり、
私は持ち上げて、

その理想を持ち帰った。

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