《MUMEI》 也祐の全て『…は?』 約束の日。 少しやつれた忍が俺に、真実を告げた。 也祐の死 也祐の肩書き 也祐の性癖 『俺の、声が変わった位で、何で也祐が死ぬんだ!?』 『旦那様が愛したのは、子供のお前だ。そんな、大人の声のお前じゃない』 『どっちも俺だろ!』 『旦那様にとっては違う』 『じゃ、じゃあ! 俺が喋らなきゃ…』 『それは、旦那様が望まなかった。だから、旦那様は、… 自ら命を絶った』 忍は俺の襟元を掴んだ。 『わかるか? お前が旦那様をそこまで追い詰めたんだ。 今まで、旦那様はお前の他にも多くの少年を抱いた。 しかし、彼等が成長して、旦那様の対象外になっても旦那様はこうならなかった。 お前を愛したせいで お前に会ったせいで 旦那様は死ななければならなかった。 …お前が、旦那様を殺したんだ』 『嘘だ! 嘘だ! 嘘だ! 俺は、也祐が好きだっただけなのに、そんな…そんな事』 泣き叫ぶ俺に、忍は静かに告げた。 『普通に生きろ』という、也祐の遺言を。 受け入れられない俺は、泣き続け、丁度今のように 精神的に追い詰められ、倒れた。 その時、俺は也祐の夢を見た。 前へ |次へ |
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