《MUMEI》

「待つんだ、明石君!」

僕は泣きながら廊下に出ようとしたら壁に突っ込んで行った。

敢え無く、志島螢さんに捕獲。

「離してぐだざいッ」

振り切ろうとしたら後ろから抱き抱えられた。


「襟足伸びてる……」

冷や汗だ。
志島螢さんはそう耳元で呟くと僕を抱えたままトイレに駆け込んだ。

個室トイレで襟足を切り揃えてくれる。

「僕は貴方の敵なのに何故助けてくれるんですか?」

「……敵?俺はそんなこと一度も言ってないよ。ただ、氷室の一族に関わるとロクなことが無いから今のうちに離れろと忠告したんだけど。」

「そうやって僕等の仲を裂こうとして!」

そうはいかないぞ!

「君、世界にはもっと千秋意外に素晴らしい人間がいるはずだよ?!友達なら俺がなるから!」

志島螢さんが僕の……?


「い、いやあだああああ」

涙が止まらない。

「明石君、失礼だね!少なくとも俺は千秋よりは真っ当だ!」

真っ当だなんて、千秋様がおかしいみたいな言い方じゃないか!

「千秋様は優しいです!
志島さんは千秋様と仲良しなのに僕はなれないなんてっ……意地悪です!何故、皆仲良しになっちゃいけないんですかああああー…」

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