《MUMEI》

千秋と居た俺だったが、千花様が直々に俺を引き取りたいと言って下さった。


勿論、恋人とかそういうものではないことくらい俺も知っている。

千花様が出した条件が先ず、千秋と絶縁すること、また、屋上から飛び降りて生き残れとか言う想像を超えたS命令だったし……。

けど、千秋にもいい加減うんざりしていたし、俺の大切さを知るいい機会だと思った。

俺はそれに、千花様を心酔に近いほど愛してしまっていたから。



そして、中学二年の秋……

死にかけた。
よく、木の植え込みが在ってくれた。
生きているって素晴らしいと今も思う。

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