《MUMEI》

僕らは、一見仲の良い友達同士といった雰囲気を周囲に見せつけながら、街を歩いていた――…。


命を直接握られていると表現すべき主従関係をうまくカモフラージュしながら…



そんな時、彼は徐に口を開いたんだ…。


「ところでスネオくん…。

…頼んでおいたものは、ちゃんと買い貯めしてあるんだよね?」



――…頼んでおいたもの……


それは“林檎”のことを指している。



「はい…。キラさま……。」


「ふぅん……キミはずーっと僕と一緒に攣るんでいるけど、いつ買い出しに行ってるんだい?」



そもそも自分に着き従うよう、僕に命じたのは彼のほうだったのに…。



「え!?…いゃ…あの…。」

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