《MUMEI》
8#屋敷襲撃@
ドーーーーン!、ドーーン!

闇夜を切り裂くように響き渡った爆発音は、止まる様子も見せずに森の住人を叩き起し続けている。

屋敷が保有する火薬武器の暴発であれば、こんなに連続して爆発することもないだろう。

「一体なんなんだ!」

草馬は垣根を飛び越え、お屋敷主様の部屋への最短ルートを駆け抜ける。

徐々に風に乗って木の焼ける匂いが近づいてくる。

そして、明らかな火薬の匂いと人の争う声。

―――襲撃か!!

屋敷は時折、屋敷を良く思わない連中に夜襲をかけられる事があった。

だが、それは少数での攻撃であり、ましては火薬武器などを大袈裟に使用してくる事などなかったのだ。

――― 一体誰が?!

草馬が最後の角を曲がると、お屋敷主様の背中が視界に入った。

煙が渦巻く先を見据え、誰かと対峙している。

草馬は刀を抜くと、お屋敷主様の隣に着地した。

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