《MUMEI》
「お前らさ、今日だけは学校名伏せろよ?シラケるから」
「わかってます!お兄様!」
「え?え?」
エレベーターが目的の階に到着し俺達は出る。
「…女の子達、桜女子、兄貴達、西高…」
そう日高は俺の耳元に小さく言ってきた。
そういう訳…う〜ん
なんだかなあ…。
桜女子と西高はこの辺じゃとりあえず皆受ける滑り止めの私立高校。
そして俺らの高校は毎年東大に20人は輩出するかなりレベルの高い私立。
日高はクラス内ではあまり成績の良い方ではないが中学時代はこれでも学年トップだったらしい。
俺らのF組はその中でも一番の特進クラスで貢の様に遠くから受験して入った人間も珍しくないから、中学時代トップでもそんな結果になってしまう。
私服で合コンな理由も分かりつつ部屋に入ると、俺は一瞬固まった。
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