《MUMEI》
第一章:まじありえんコイツ〜の話し
私はきっと間違っていたんだな、ってそう思った。だって真剣に考えたことなんてなかったんだから…………自分の死に方なんてものは。

そもそも自分の死に方を選べる人なんているはずない。いるとするならば自ら死のうとしている人だけ。私には関係ない事………

でも死なんてものは自分の意思とは関係ないところで突然訪れるもの。私の場合はまさにそれだった。

ところで漠然とだが、私が死について考えていたことを少し紹介したい。

どんな死に方が嫌って聞かれたら私はこう答える。

まずは水死。想像しただけで嫌じゃない。息が出来なくて水をがばがば飲みながらもがきながら………そして沈んで行くなんて、とっても苦しそう。

次に焼死。指先をちょっと火傷しただけでも痛いのにそれが全身だなんて。焼けていく過程を見るのも嫌。嫌、嫌、絶対嫌。

次は落下死。とにかく『キャーーーー』ってなるじゃない。

だいたいこんな感じかな。
でも私の死に方はそんなものよりももっと悲惨で、そして何よりも理不尽だった。

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