《MUMEI》

―――…コイツ…何してんだ…?



僕の目の前には、無防備な彼の後頭部がある…。



―――…この頭をカチ割ることができれば…


…僕は地獄から解放されるのかもしれない……!



そんな考えが脳裏をよぎると、僕は思わず拳を硬くむすんでいた…。



すると彼は、閉じていた眼を突然見開いたんだ――…!



「おい、スネオ…。」


「は!はぃ!ゴメンなさい!!」



僕は、ふと頭に浮かんだ謀事を彼に読まれたのかと思い、とっさに謝っていた。

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