《MUMEI》

「綺麗な尻尾ですね。」


「えっ!」


湧雄の頬が赤く染まり、自分の尻尾を撫でた。


尻尾はさらさらしていて、艶が出ていた。


「こ、この尻尾はあたしの自慢の尻尾なの。もし、触りたいなら触っていいわよ。

ついでにブラシで、とかしたっていいのよ。」


湧雄はポケットからブラシを取り出し、自分の尻尾をとかし始めた。


「じゃあ少しだけ良いですか?」


「えぇ別にいいわよ。」

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