《MUMEI》

≪がばっ!≫

気が付いた時には──

もう

体が勝手に動いていました‥‥‥。

僕の両腕は

輝椏様を‥‥‥

思い切り強く

抱き締めていました‥‥‥‥。

「琉輝椏様‥‥‥っ‥‥‥ごめんなさい‥‥‥っ」

僕は

酷い事をしてしまいました‥‥‥。

琉輝椏様を傷付けていたのは

収まらない騒動でも

騒ぐ生徒達でもなく‥‥‥‥

僕だったんです‥‥‥‥‥。

「ごめんなさい‥‥‥‥っ‥‥ごめんなさい‥‥‥っ」

≪ぽんっ≫

「‥?(涙)」

「もう泣くな‥」

「琉輝椏さ‥‥」

「戻るぞ(微笑)」

「───────ハイ‥っ」

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