《MUMEI》
驚き・1
「おーい、周哉ちょっときてくれ」
仏壇の前で拝んでいた周哉に直人が声をかけてきた。
「何?父さん」
「ちょっと話があるんだ」「話?」
何の話だろうと思いながら父のいるリビングに向かった。
リビングで直人は、酒を飲んでいた。
周哉は、いちもより量が少ないことに気付いた。直人の酒量が少ないわけのは、緊張している証拠であることを、周哉は知っている。
(そんなに重大な話なのか?)と周哉は思った。
「話って、何?」
「母さんと麻耶が死んでから、もう一年経つな」
突然の話に戸惑いながら周哉は、返事をした。
「そうだけど?」
「生活面でも色々大変だろう」
「まあね」
「それでだな、まあ、なんて言うか・・・」
「言いたいことがあるなら早く言いなよ」
「うん、だから
再婚しようと思うんだ」
「は?」
前へ
|次へ
作品目次へ
ケータイ小説検索へ
新規作家登録へ
ケータイ小説サイト!
(C)無銘文庫