《MUMEI》

「あらやだ、何この狂人っぷり。私こんなのに殺されたなんて嫌。最悪!」

「おいおい!俺は狂ってなんかない。それよりも喜べ!お前も神の力を手に入れることが出来たんだからな」

「訳わかんないことばっか言わないでよ。私もう帰る」

「帰るってどこにだよ?」

「家よ。私帰る!」

「どうやって?」

「どうやってって?そんなの…………簡単!…………そうでしょ!家に帰るなんて………簡単よ………ねぇ………そうよね…………どうすれば………私…………帰れるの?」

最後の方はもう泣き声が混じっていた。気付いていた。気付かないフリをしてただけで…………でも薄々はわかってた。

私が本当に死んでしまったということに。

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