《MUMEI》

「…――ッ、はあ!
あ――――ッ!ぁんン」
「な〜?もしかしてここ来る前までヤってた?なんか初めから馴染んでる感じ?」
クチュクチュ音をたてながら入り口をズリズリにいじられる。
堪らなくて思わず拓也さんにしがみつくと唇を深く塞がれた。

「…も、みつぐ…、助けて…―――ヤだあ〜」
脚を抱えられ慣れた熱さが入り口に触れてくる。
「佐伯の男は貢って言うんだ?どうせ勉強だけの粗チン君だろ?
今キモチよ〜くしてあげ…」

バンッ!!

「――ッ、誰だお前…」
城が俺から躰を浮き上がらせた瞬間

ゴスッ!!

「ぅ゛、う゛う゛…!」

城が俺の視界から消えた。
更に

「わ、まて!お前何者だ!!」
拓也さんも俺から慌てて離れ
「コイツは俺のツレじゃあ、人のモンに何かましてくれんじゃあこら!ボケ!カス!死ねやクソッたれがあ!!」

ボスッ!!バキッ!!

平謝りの二人の声、それは恐怖におののきながら…

「忘れモンじゃカス共、きっちり会計してきや」
呆然としながら起きあがると、そこには貢がいて……
会計レシートの挟まったバインダーで土下座する城の頭をバンバン叩いていた。

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