《MUMEI》
ようこそ
「えっと…シ…なんだって?というか君は?僕はなんでここに?」
あまりにも唐突な展開に、僕としてはこう聞き返すのが精一杯だった。だが彼女はまったく間を置くこともなく、またすぐにしゃべりだした。
「私?私はダナエ。で、SIVILIDAっていうのはあんたが今までいた場所っつーか世界っつーか…あ〜、もう、めんどくさいからちょっと来て。他の人が教えるから」
他の人が説明してくれるという話を聞いて、すこしほっとした。やけに早口でしゃべる彼女の話は、正直な話今の僕にはほとんど聞き取れなかったのだ。
そういうわけで、僕は彼女に引きずられるまま隣の家の中へと入っていったのだ。

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