《MUMEI》
淡色の記憶
白兎と黒兎──

2人がウチのトコに来たのは‥‥

祖父様が

まだウチとおった頃やった。

『なぁ、2人は──なにしにきたん?』

『僕達は、お嬢様のお世話をしに来たんです(微笑)』

『おせわ?』

『今日から‥俺達がお前の身の回りの世話をする事になった』

『そうなん‥?』

『はい(微笑)』

『なぁなぁ、おなまえは?(笑)』

『僕は白兎、こっちは弟の黒兎(微笑)』

『ハクト‥クロウ‥?』

『白兎、黒兎と書いて、そう読むんです(微笑)』

『ウサギ??』

『変わった名前ですよね(苦笑)』

『ううん、そんなコトあらへん(笑)』

『とにかく──何かあったら俺達に言え』

『ソレて、めいれい?』

『そうですね、僕達はお嬢様のご命令なら何でも承りますよ』

≪にぱっ≫

『ほな、おにいさんになってくれる?(笑)』

『?』

『なんでも、きいてくれるんやろ?(笑)』

『ぁ、はい(微笑)』

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