《MUMEI》

指定した廊下に来た事を確認した。

白い包帯が月光によく映える。
一階の窓の鍵が外れることはよく知っているのだ。
警備も確認を怠るその場所は、生徒達が知った上で黙認されている。

いつものように
手術用ゴム手袋に包帯をして立ち尽くしていた。

彼が来た事を足音で確認して、死角になっている待ち合わせ場所から反対の廊下に身を隠している。






静かに近付く。


両方の廊下が交わる通りから彼の後ろ姿を再度確認し、ロープを真っ直ぐ張らせた。


シャツの衿と髪の隙間から白い項を覗かせる。
きめ細かい首から浮き出ている骨が不気味な程に凶行を助長した。






白い首に食い込んでゆく紐……力無く抵抗する指、
溢れる唾液と涙、





      さようなら。

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