《MUMEI》

もし、地下室で傷だらけになってるジャイ子を彼に発見されれば――…!



――…僕は殺される…!!



「あわわわゎ…ど!どうすれば…!?」


僕は恐怖に引き攣り、喋るなと言われていた事も忘れ、携帯を片手に教えを請うた…。



*「構うな!…地下室に戻れ!」


出来杉は強い口調で命じた。



僕は日本刀を小脇に抱え、急いでワインセラーに戻ったのさ…。



――…ドンドンドン……!


「居るのは分かってるんだぞー!!開けろ!!」



狂ったように玄関ドアを叩くジャイアンの声が、地下室へと続く階段を駆け降りる僕を追いかけてくる…!

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