《MUMEI》

「‥‥‥‥‥‥‥(涙)」

何で‥‥

何で好きになってもうたんやろ‥。

ウチ‥‥

どないしたらええねん‥‥。

「お嬢様(微笑)」

「ぇ‥(涙)」

「夕焼けが綺麗ですよ(微笑)」

「? ────ぁ‥」

いつの間に‥。

「昔も──この場所で夕焼けを見た事がありましたね(微笑)」

「ぇ、ぁ‥‥‥うん‥///」

せや‥‥

あの日も──

丁度こんな風に‥

2人と散歩に来とって──

夕焼けを見てた‥。

「───────(微笑)」

「ぇ」

「久し振りですね、お嬢様の笑顔(微笑)」

「‥///」

「帰るぞ」

「ふぇ‥っ、ちょ‥(汗)」

何でいきなり‥。

黒兎がウチを引っ張って‥

白兎もまた手ぇ繋いできた。

こうなってもうたら‥

ウチは‥‥

ただ黙って歩くしかあらへん。

ホンマに恥ずかしい‥。

でも──

ちょっと嬉しかったりすんねん‥///

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