《MUMEI》

「今から?」
「そんなわけないだろ」
直人はちょっと馬鹿にしたように言った。
「じゃあいつ会うんだよ」
「そうだな、明日なんてどうだ?」
「いいんじゃん、でも相手は大丈夫なの?」
「いつでもいいって言ってたぞ」
そう言うと直人は電話をかけ始めた。
「俺、ちょっと遊んでくんね」
そう言うと周哉は出かけた。

「あ、来た。周哉遅いぞー」
学校の校門前に3人の男女が集まっていてその内の一人の黒崎昇が周哉に声をかけてきた。
「ごめんごめん」
「周哉くんが遅れるなんて珍しいね」と山本春も言ってきた。
「家で色々あってさー」
「早く行かないと席なくなっちゃうよ」と上代奈々が急かす。
「それもそうだな、じゃあ行こうぜ」
昇の一言で4人は学校に入っていった。

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