《MUMEI》
あまりの平和さに俺もつられて笑ってしまった。
―――つか…
今日何か酷く嫌な事があった様な……
ああ。
行きたくない合コンでえらい目にあって…
んで貢が一瞬関西弁になって……
………
･
貢から関西弁出た時は
要注意だ。
･
貢はお袋からコンビニ袋いっぱいの瓶ビールを受けとり、俺達は部屋に戻った。
今度からは寂しくなったらおっぱいじゃなくここ吸ってと股間を指指され、笑いながらパンチを繰り出してやった。
しかしそれは柔らかい笑顔と大きな手の平で簡単に包まれて…
「死ぬ程好きや…
愛しとる……」
全く聞き慣れない関西弁でそう囁かれ…
今日何回抱き合ったかわからないのにまた二人ベッドにもつれ込んだ。
あ〜もう俺は重症！！
貢を知れば知る程のめり込む。
絶対に離さないと言わんばかりに俺は貢の背中に、きつくきつく
しがみついた。
･
･
次の日学校で……
日高は俺達に静かに、こう言った。
「女の子はやめて…
男探そうと思う…」
あまりにも気持ちのこもったその言い方に…
俺も貢も苦笑い一つ溢せずに、
とりあえず黙って呼礼に耳を傾けていた。
END
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