《MUMEI》

―――…お願い……。



―――…その先は言わないで…。



それはドラミにとって、堪えがたい行動を強いることになる…。




するとスネオは、ドラミが懸念した通り――…



「…殺…しテ…くレ……ヒュゥ…」



…最期の懇願を呟いた…。




「……グスン……グシッ…。」


ドラミは辛そうに目を閉じて躊躇う…。




だがスネオの身には、今や耐え難い苦痛しか残されていないことは明白な事実だ…。




今、自分に出来ることは、彼をその苦しみから解き放ってやることしかない――…。



ドラミはそう悟ると、涙を拭って小さく頷いた……。

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