《MUMEI》

私は一人部屋の中で反省をしていた。

今日、あらためてナオの存在にどれほど助けられているのか、というのを再認識させられた
今までも、助けられているなと思ってはいたが、ここまでくると、もう「依存」の域にまで達している…
小学、中学、そして現在の高校と全てナオと一緒で、新しい友人といってもナオが仲良くなった子と喋ったりする位で、私自ら友人をつくるなんてしたこともなかった
ナオがどうにかしてくれる
ナオがいるから大丈夫
ナオと一緒なら…

私はいつからか、ナオを友人としてではなく
私を導くたった一人の人だと思いこんで、自ら首輪をはめ、勝手に鎖をナオにゆだねてしまっていたのだと気付いた…

私は…これからどうしたらいいのか、解らなくなってきた
ナオがいなければ、コミュニケーションも取れないだろう
でも…これ以上、ナオに頼っていたら私は駄目になる

そんな考えばかりが頭を巡って私は段々と死にたくなってきていた
だが私は…首輪を自らはめてしまった愚か者…

死ぬ勇気すらない
死ぬときですらナオにゆだねているのだ。
なんて 馬鹿なのだろう
なんて 愚かなんだろう
なんて 子供じみているのだろうと、私は自分をけなしながら眠りについた


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