《MUMEI》 エネルギー満タン(俊彦視点)「うまい!」 「美味しい!」 俺と蝶子は、声を揃えて 目の前のチャーシューメンを絶賛した。 ここは、駅前で会った派手な三人組が教えてくれたラーメン屋だ。 男二人が美形でちょっとムッとしたが、蝶子と違うタイプの美人と一緒にいたから…蝶子と話していてもまぁいいかという気持ちになれた。 「お水おかわりいかがですか?」 「いただきます!」 汗だくの俺は、愛想のいい店員から水をもらった。 昔は店は汚くて、無愛想な親父しかいなかった店だったらしいが、その面影は、リニューアルされた店内のホールには全く無かった。 ただ、厨房にはいかにもな親父が今でも健在で、隣の息子を指導しているようだった。 ホールにいるのは、息子の嫁だと、常連の三人が言っていた。 「俊彦、そんなに食べて大丈夫?」 俺は、チャーシューメン大盛りと、ギョーザとライスと野菜炒めを食べていた。 「大丈夫。これからたくさん動くから」 「そ、そう…」 俺の言葉に、赤くなる蝶子… (可愛いなぁ、もう!) 俺は超特急で目の前の料理を完食した。 …次は蝶子を食べる番だ。 前へ |次へ |
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