《MUMEI》
大混乱
(は、初めて見ちゃった…)

こういう…


ラブホと言われる場所に来ただけで緊張していた私は

更に


AVと呼ばれる物を俊彦に見せられ、混乱していた。


(ほ、本当にモザイクかかってるし…)


当たり前だが、私は他人がしている所など見た事も無かった。


普通の、テレビドラマや映画のそういうシーンも苦手で、目をそらしていた。


(声、すごかったな…)


女優の声を思い出し、私はドキドキしていた。


(私、慌てて来ちゃったけど、俊彦、どうしてるかな)


気が動転した私は、風呂場に来ていた。


(と、とりあえず…)


「服脱いで、お風呂入って…」


私は、自分のするべき事を確認しながら風呂場から脱衣所に続く扉を開けた。


「手伝うよ」

「え…キャッ」


そこには、既に全裸の俊彦が私を待ち構えていて…


私はあっという間に服と下着を脱がされ


風呂場へと、逆戻りした。

「ほら、ちゃんと温泉だろ」

「本当だ」


俊彦がひねった蛇口からは、確かに硫黄の香りのするお湯が出ていた。


「その前に、体、洗おうね」


俊彦がニヤリと笑った。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫