《MUMEI》

ドラミの手は震えた――…。



留目を刺す以前に“入れ替えロープ”で、スネオが武に斬られるよう仕向けたのもドラミだった…。



やむを得ない状況だったとは言え、それらの事実は余りにも重くドラミの心に圧しかかる…。



いけしゃあしゃあと言い訳をする心境にはなれなかったのだ…。




「…ご……ごめんなさい…。」


詫びを告げようと、スネオの母に近寄ろうとするが…



「ひいぃ!!近寄らないで!!」


スネオの母親は、腰を抜かして床を後退りすると、ドラミに手の平を向けて拒絶した…。



恐怖におののく表情は見苦しく引き攣り、上品なロングスカートの裾からは、失禁した液体が拡がっていた…。

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