《MUMEI》
「は〜」
うっとりしながら俺の胸に寄り添う裕斗。
も〜可愛いくって堪らんくて、髪を撫でていたら携帯が鳴った。
『お〜、待った?』
「ま、待ったかな?」
有意義に時間潰してましたなんて言いづらくて黙っていると
『わりいな、なかなか聖携帯にでなかったからさ…、―――で、
ガリガリ君のチョコ味?あったぞ』
「マジか?」
『ああ、店にはもうないらしい、だけど聖が自分の冷凍庫に保管してた、限定だからたくさんとっといたんだとよ、で、少しなら譲るって言うからまあ、取り行けば?
聖にそう言っとくし』
「助かった!じゃあそうさしてもらう!
有り難うな!は〜…
助かった…」
『ハハ、しゃーねえなあ、若いのと付き合ってる宿命だな、
まあ埋め合わせは聖にしてやってな?
わかってるだろうけど』
「ああ、わかってるって、じゃ、いまから向かうわ」
とりあえず聖君の携帯番号を聞いて俺は携帯を切り、車を発車させた。
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