《MUMEI》
洞窟内にて・・
そんな琴の方へ休憩中だった内の一人が声をかけた。
「手伝いか?大変そうだな。」
話しかけて来たのは、蒼色の長髪、肌は白く、美人そう言って差し支えの無い顔立ちをしている女性。白銀の鎧を纏い片手には大振りな槍を持っている。
「リースか、お前こそ手伝いか?」
「いや、奥へ行こうかと思ってな。通りがかったらお前が居たので声をかけた。」
「奥?地下5階か?」
うむ。と満足げに頷き狩月たちを見る。二人はまだ悩んでいるようで二人でいろいろ話をしている。
「見たところ初心者のようだが・・お前の友人か?」
「まぁな。第一世界の友人と・・魔法使いの方はさっきそこで会っただけだけどな」
なるほど、と言うかのように頷き二人を見ている。
「BPでも振り分けているのか・・琴、基本をすっ飛ばして連れてきたのだろう?」
苦笑しながら琴に言うリース。
「実戦が一番楽に覚えられるだろ〜習うより慣れろってな。」
そう言っているのを聞きつつ二人の方へと近づくリース。
「そこの二人。少しいいか?」
ようやくリースに気がついたらしい狩月たちがリースを見る。知り合い?とボンカーに尋ねている。そんな様子の二人をみながら面白そうに笑いながら手を出し握手を求める。
「琴の友人のリース、リース・アーキルスと言う。」
慌てたように手を服でぬぐい握手する狩月。
「狩月です。琴ってあそこに転がってるアーチャーの事だよな?」
リースを見ながら困惑したように言う狩月。
「ボンカーです。以後お見知りおきを」
そう言うと慣れたように一礼し握手するボンカー。
「転がっているか、その通りかもしれないな。」
笑い始めるリース。
「ずいぶんレベル高そうだけど・・上級職?」
すっと前に出て会話を始めるボンカー。
そこへ琴が戻ってきた。二人を見て笑っているようだ。狩月は琴の方へ歩き寄っていくと小声で
「あの女の人マジでお前の知り合い?ものすっごく美人・・」
「まぁな〜俺が冒険始めた時に手貸してくれた人だ。かなり強いぞ。美人ってのには賛成だな。」
そう言いながらリースを見る琴。リースはボンカーと話をしながら色々とアドバイスをしているようだ。ボンカーはしきりに頷きメモまで取っているがどうやら上の空の様子。

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