《MUMEI》
終了後のバカップル
「「ハァ…ハア……ハア…ッ…」」


俊彦が私の中に精液を出し終わっても、私達はしばらく繋がったまま、息を整えていた。


やがて、俊彦自身が中から抜ける感覚がすると、俊彦は抱えていた私の両足をゆっくりと下ろした。


「温泉、入ろうか?」

「…… あ、… うん」


(忘れた…)


「忘れたでしょ、あんまり良くて」

「ち、違う!うっかり、ボーッとして俊彦以外何も考えられなくなっちゃっただけだ…し?」


(あれ? 何か変な事言ったような?)


自分の言葉に首を傾げる私を


「へ〜ぇ」


俊彦は、ニヤニヤしながら見つめていた。


「温泉入る! 出たら子供達 連絡する!」

「…何でカタコト?」


今度は思いきり笑われた。

「う、うるさい!」


バシャッ!


「やったなぁ〜!」


バシャバシャッ!


バシャバシャバシャバシャッ! …


(何やってんの…私達)


俊彦とお湯のかけあいをしていて、気が付くと、湯船のお湯はほとんど無くなってしまっていた。


「もう一回ためる?」

「明日入る」


そして、私はいそいそと風呂場を後にした。


(まだ起きてるよね?)


携帯で時間を確認した。

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