《MUMEI》

「「もーも。」」


すると空中に桃が現れ、湧雄の小さな手に落ちた。


「はい、ママ。」


湧雄はママに桃を差し出した。


「ママ?」


湧雄のママは恐怖に怯えた顔をしていた。


「どうしたの?」


湧雄ママは、湧雄が持っている桃を奪い取り、床に叩きつけた。


「あ…桃が…。」


桃はぐちょぐちょになり、潰れていた。

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