《MUMEI》
限界
俊彦に引っ張られた私は、後ろから抱きしめられ、俊彦の上に座っていた。


私の下に座っている俊彦とは、ずっと…繋がったままだった。


「ホラ、俺が蝶子を出入りしてるの、見えるだろう?」


俊彦が、下から私を突き上げる度にベッドがギシギシと揺れ、私は悲鳴に近いような声が止まらなくなった。


「スッゴい声…そんなにイイんだ」


ギシギシ


「チガッアッ!俊彦がァ…スゴッ…ッアア!」

「俺がスゴくて、良すぎ?」


ギシギシ、ギシッ!


「ア、ンッ!…アア!」

「うんって、言った?」


ギシッ!!


「言っ…アッ!もう…私、変に、なるゥ…ッ!」

「まだまだ…もうちょっと」


俊彦は更に、私の胸まで揉みながら、突き上げ始めた。


「ヤらしい音、してるよねぅ…蝶子と、俺の」

「言わァ…アッ!なぁい、ンッ!ア!ッ…」


ギシギシとは別に、私の中と、俊彦自身が激しく重なる音が確かに聞こえていたが、私は認めたくは無かった。


「も、イク、よ…」
「わ、たし…も…」


お互い、限界だった。


俊彦の動きが止まっても、しばらくベッドが揺れていた。


私は俊彦の腕の中で気を失っていた。

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