《MUMEI》 あり得ないダルさ目が覚めたら、朝だった。 (…ダルい) 特に、腰が痛かった。 (そりゃ、昨日はすごかったけど…) 回数としては、二回だから、私達としては、少ないはずだった。 それに、睡眠時間は長くとれたはずだった。 (とりあえず、お風呂行こう…) 私は風呂場に向かった。 よく見れば、風呂場にはきちんと鍵がついていた。 (あの時もこうすれば良かったのよね) 私はすぐに鍵をかけた。 そして、今度こそ、湯船に入り、温泉を楽しんだ。 「…おはよう」 「おはよう」 洋服を着た所で全裸の俊彦がやってきた。 「昨夜はお疲れさま〜」 「朝はしないからね」 「了解〜」 「…?」 風呂場に消えていく俊彦を、私は首を傾げながら見送った。 (いつもは、迫ってくるのにな…) 期待していたわけではなく、それが当たり前だったから、私はホッとしていた。 それに、さっき見た俊彦は すごく、満足したようなスッキリした顔をしていた。 そして、私達はホテルを出て、レンタカーを返し、駅前で朝食をとった。 これから洋子さん達に会うと思うと少し、 かなり、恥ずかしかった。 前へ |次へ |
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