《MUMEI》
全面戦争
「お前がキャプテンになってたって、


全国になんて行ってね〜よ。」


「…あ?


俺の実力わかってんでしょ?


翔太さん。


1度でも俺より点取ったことありました?」


「…それが全てじゃない。」


「負け惜しみすか?


いやいや、


わかりますよ?


あんたは上手い。


実際ベストセブンに選ばれたのはあんたと俺だったしね。」


「…お前が何をしたいのか、


わかんね〜な。」


「…簡単だよ。」


「…」


「このチームを潰す。


身の丈にあった服を着ろ。


お前らは高望みをしちゃダメな生き物なんだ。


才能のないやつは、


上を目指しちゃダメなんだよ。


前みたくやるだけにしとけ。


俺がキャプテンだったら、


上を目指せたのにな。」


「ふざけんな!!」


椎名が叫ぶ。


「なんだ?


俺の言ってることが間違ってるとでも言いたいのか?」


「そうだよ!!


あんたが言ってることは間違ってるよ!!


あんたがいなくたって俺たちは…」


「試してみるか?」


「え?」


「どっちが上か。」


「乗った!!」


後ろから突然声がした。


その声に全員振り向く。


「クロさん…」


「おもしろいじゃん。


ユキヒロと猪狩。


キャプテンの座をかけて試合しよ〜よ。」

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