《MUMEI》 ◆◆◆ 「‥‥‥もう‥生ってんのか」 「‥ええ、ここの柿の木はいつも早く実を付けるから」 「‥‥変わってんだな」 「まあね」 「‥‥‥‥‥‥‥‥」 話が途切れたのが妙に引っ掛かって‥ とりあえず柿に齧り付いた。 「───────」 甘い‥。 こんなに甘いもん食ったの‥ 何年振りだ‥? 「どう、少しは落ち着いた?」 「‥‥‥‥‥‥‥‥」 おれは答えなかった。 こいつに話し掛けられると‥ 何か‥‥ 変な気分だ‥。 ◆◆◆ 前へ |次へ |
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