《MUMEI》

「誰?」


湧雄は拍手が聞こえる方を見ると、そこには男の人間が拍手していた。


男は拍手するのを止めた。


「君、言霊使いなんだね。」


「言霊使い?」


「あれ無意識に使っていたの?言葉を実体化できる力、それを言霊って言うんだ。」


「あたしの力…言霊って言うんだ。」


「うん、それに君はウルフのようだね。耳と尻尾。」


「あたしのこと、ウルフって認めてくれるの?」

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