《MUMEI》 春日さんの後輩「じゃあ、今度は私の番よね!」 やっと出番が回ってきたのがかなり嬉しいらしく、美緒さんは早口で説明を始めた。 (春日さん、わからないんじゃあ…) 「私は聞く必要無いよ。知ってるから」 俺の気持ちを察して、春日さんは微笑んだ。 「美緒は止まらないから、置いてかれるよ?」 「あ、はい!」 葉月さんの言葉に俺は美緒さんの話に集中する事にした。 (言っちゃ悪いけど…) 葉月さんと違って美緒さんの説明は、余計な部分が多くて…わかりづらい。 「でねぇ、ママは朝から頭が痛かったの。でも、無理して仕事に行ったの。あ、薬局寄って薬とスポーツドリンクと、あと何買ったって言ったっけ…?」 「そこはどうでもいいだろ」 葉月さんのツッコミはこれで何度目かわからなかった。 簡単にまとめると、こうなる。 美緒さんの母親は、毎月生理痛がひどくて、具合が悪くなる事があった。 女性ばかりの職場で、皆が生理痛なんて皆あるのにと冷たい中、春日さんはいつも優しくて、仕事のフォローもしてくれた。 そのおかげで、美緒さんの母親は仕事を続ける事ができた。 仕事を通じて、美緒さんの父親とも知り合えた。 前へ |次へ |
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