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《MUMEI》 ｢黒田さんでしたっけ？｣ ｢う…うん。｣ 初めて彼と話した。 ちょっとビックリしてきょどってしまった。 ｢その試合にこいつは出します。 だから、 俺も出してください。｣ ｢え!?｣ 意外な申し出だった。 何で？ 僕にはわからない。 一ノ瀬未來。 彼が何を考えてるのか。 ｢おい。あんま勝手に話進めんなよ!! お前にだって練習があんだろ!!｣ ｢うるせ〜な。 俺はお前のわがままに付き合ってハンド部に入ったんだぞ？ お前も俺のわがままに付き合え。｣ ｢…｣ 千葉が悩んでる。 いいぞ!! よくわかんないけど、 意外なとこで納得してくれそうだな!! ｢…仮に俺が出ても、 お前は左サイドなんだから無理だよ。 左サイドはクロさんがいるんだから。｣ ｢や、いいよ。｣ ｢えぇ〜!?｣ ｢そういうことなら僕が右サイドに入るよ。｣ ｢マジすか!?｣ ｢うん。｣ 練習試合だけだけど、 右サイドの経験はあるし、 千葉と未來？ …おもしろいじゃん。 前へ |次へ |
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