《MUMEI》 冬間近その後、週末の度雨が降りなかなか峠に行けない日々が続いていた。 それに加え、気温もどんどん下がり、冬が近付いてきた。 寒くなると2時間かけて峠に行くのが億劫になる。 そう思いつつも、暖かい日に峠に向かった。 峠に着くなり、退避所から二台のバイクが飛び出したのが見えた。 俺はペースを上げて追い付こうとしたが、なかなか追い付かない。 (ちっ、まだ見えてこない!! 何だ?なかなか速いじゃないか?) 更にペースを上げて行く。 膝が路面と擦れ合いガリガリと音を立てる。 (結構、攻め込んでるはずなのに!!) やっとの思いで、前のバイクがみえた頃には展望台も近くなっていた。 ぴったりと張り付いた頃には、展望台に到着していた。 前へ |次へ |
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