《MUMEI》

「塁羅?」


ラルンは花瓶を拭くのを止め、塁羅がいる台所へ飛ぶように走った。


「塁羅!」


廊下を歩いていた勳羅は、塁羅の叫び声が聞こえた方に走り出した。



一番最初に台所についたのはラルンだった。


塁羅は泣きながら必死に抵抗していた。


「塁羅!」


「ラ…ルン。」


ラルンは素早く塁羅に近づいた。

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