《MUMEI》

「翔太…


あんまこういう話はしたくないんだけどさ…」


「?


はい。」


「合宿をやろうって思ってるのね?」


「あぁ、いんじゃないですか?


やりましょうよ。」


「うん。


ただね?


費用があんまないから…


や…


僕も出すし、


あいつらにも出させるんだけど…」


「ああ。


いいすよ。」


「え?


意外にあっさりだね…」


「…俺働いてる身ですよ?


別に平気すよ。」


「マジで?


ありがと〜!!


すげ〜助かるわ!!」


「そんな気にしてたんすか?


大丈夫すよ!!」


翔太は何も心配いらない。


というような顔をしていた。


別に生活が裕福なわけじゃない。


苦しいわけでもない。


(学生のクロさんが無理してバイトして、


そのお金をあいつらの合宿に使うって言ってる。


普通できることじゃね〜よな。


年下とは言えさ、


働いてる俺がこれくらいしなきゃ、


カッコつかね〜だろ。)


様々な問題の解決策を考え、


とうとう赤高の合宿許可が降りた。













「さて…


行こうか。」

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