《MUMEI》

ラルンの目がギラリと光った。


「ラルン、そこまでね。」


ラルンは帷の手を離し、塁羅の頭を撫でた。


「なあなあ勳羅、男と女、どっち拾ったんだ?」


「犬を拾ったみたいに言わないでくれよ、塁羅は男だよ。」


「そうなのか、最初見たとき女かと思ったぜ。」


「塁羅は可愛い顔をしてるからね。」


「ねぇラルン。」


塁羅は小さな声でラルンを呼んだ。

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