《MUMEI》

紗菜由は自分の髪と同じ色の、薄い黄色の自転車に跨った。


「ましろさん、出発するのであります。」


「うん、お願いね。」


「はい、であります。」


ましろは紗菜由の後をついて行った。


後ろから紗菜由を見ると、耳上で縛っている髪がゆらゆら揺れていた。



最初に連れてってくれたのは神社


ここに
セツがいるのかな…。


その次に
小さな図書館

市役所

交番

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