《MUMEI》 死地からの脱出=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=* 「…ハァ!…ハァ!…ハァ!…」 ドラミは、どこでもドアの向こう側へ逃れるや、まだ落ち着かぬ呼吸を弾ませていた。 ここはアメリカ東部……ニアの部屋…。 時刻は、現地時間の午前6時を回ったところだった。 朝とはいえ室内は薄暗く、窓の外にはどんよりとした曇が立ちこめている。 「痛ぅ――…!」 ドラミは右腕に残る激しい痛みに顔を歪ませる…。 警官の発砲により銃弾が貫通していたのだ。 ――…ガチャッ…! 右腕のペタンハンドはその能力を失い、持っていた巨大なリボルバー式の銃を、堪え切れず床に落とした…。 前へ |次へ |
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