《MUMEI》 「ドラミさん―――…」 ニアが思わず名を呼んだ相手は、全身に返り血を浴び…… リボンと肩の辺りに刀傷を負い… 右腕を銃によって撃ち抜かれていた…。 その痛々しい姿は、想像を絶する修羅場を潜り抜けてきたことを窺わせる…。 「ドラミさん……ひとまず、貴女は休んでください…。 …話はそれから聞きましょう…。」 ニアは、ドラミに歩み寄ると柄にもなく気遣った。 「えぇ……少しだけ… …少しだけ眠るわ…。」 ドラミは部屋の脇にあったソファーの上に、ゴロリと身をまるめた…。 =*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=* 前へ |次へ |
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